KAZUMA OBARA

Frontline in Fukushima2 -video/resting place-

«東日本大震災9.11. 小原一真現地報告会のお知らせTo Fukushima 2011-oct»

Frontline in Fukushima from Kazuma Obara on Vimeo.


(上記ビデオは8月上旬に福島第一原発免震棟内で撮影したものの一部。ビデオの参考文章はFrontline in Fukushimaをご覧頂きたい。1号機から直線距離で約200メートル北西に位置する免震棟内では毎時10〜30μSv程度の放射線量が計測されている。免震棟内では基本的に防護マスク等の装備は外しているが作業員はこの建物で休憩/食事/打ち合わせ等を行っている。上記ビデオはドイツ国営放送ZDFに提供。その映像は右記リンクでも閲覧可能。ZDF:http://www.youtube.com/watch?v=YNZ3bFUGyq4


終日国会中継を眺めてみる。1分も経つと予算委員会と銘打たれた会議は国の予算を組む為に政策の議論を行う場ではないのかという疑問が頭をよぎる。週刊誌をとりだして、これはどういうことなのかと大臣を問いただす議員は何を考えているのだろうか。国会はこんなことに時間を費やす暇があるのだ、と空しい気持ちで一杯になる。一体僕らの政府はどこを向いて政治をしているのか。国会が揚げ足とりに忙しい中も、原発内の作業はひっきりなしに続いている。


原発では24時間365日、作業を止めることが許されない。ある下請け業者は作業員が足りない現状改善のため、東電に対し作業員の増員を求めたが、許されなかった。作業員を確保出来ない下請け業者は、少ない人数で作業ローテーションを組まざるをえず、十分な休暇が取れないまま労働を続けている。中には1ヶ月ほぼ休み無しで働いている作業員もいる。


20キロ圏内への出入り車両についてある作業員が語る。

「原発作業を行う車両はJヴィレッジの検問所でしかスクリーニングが行われない。作業を終えた後にJヴィレッジでスクリーニングをすることになるが、自宅に帰る為に再度20キロ圏内に入ることになる。しかし、20キロ圏外に出る別の検問所ではスクリーニングが行われない。当然その車両は20キロ圏内をもう一度通過するにも関わらず、被爆量の分からない車両を20キロ圏外に出している。東電へ改善要求を行ったが、それに対する返答は未だにもらっていない。」


情報統制についてある作業員が語る。

「警察がすごい勢いで20キロ圏外に向かって逃げてきた。理由を聞いてみると4号機が爆発との情報が入ったとのことだった。しかしながら、あとで聞いた情報によると無人ロボットが4号機付近のガスボンベを誤って握ってしまった為に起きた爆発だったという。警察すら正しい情報を持たずに、しかも作業員に情報が共有されることもない。」

5月31日の4号機付近での爆発について、その日働いていた作業員の話だ。東電発表の情報しか伝えられない状況では、爆発したのはガスボンベかどうか確認の余地はないが、8月1日に1万ミリシーベルトが計測された情報についても作業員はテレビを通してその情報を得ている。共有されない原発内部の情報。東電は作業員に対し、危険手当を支払う誓約書を結び、将来における癌などの病気に対して訴訟を起こさないという契約を作業員と結んでいるが、未だ作業員の安全は確保出来ていない。


地元出身の東電社員に対しては作業員から配慮の声も聞こえる。

「自分の家が20キロ圏内にあり被害も受けている東電社員が、自分が東電社員ということで補償の受け取りを拒否している。それとこれとは別の話、末端の現場の人間が悪いとは思わない。東電社員だからといって補償を受け取らないのはおかしいことだ。」


未だに東電から伝えられることの少ない作業員の労働状況。

第一原発が停電した際には、仮設の免震棟はバックアップ電力が無かった為、そのまま停電状態が続いた。防護マスクも装着出来ない為、外にも出ることが出来ず、真っ暗なまま大勢の汗だらけの男たちが免震棟内に閉じ込められた。Jヴィレッジで配られていたレトルトの食事無料配布は終了し、 月に1度行われる作業員の内部被ばくの検査では、数値の提示を求めた作業員は、個人情報のため提示出来ないと、口答での解答しか受けることが出来ていない。作業員の労働環境が全く改善されることもないまま、私たちは相も変わらず、過酷な労働環境下で働いている作業員に守られている。











©2010 KAZUMA OBARA All rights reserved.