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 2024年9月1日(日) 対談 若林恵 x 小原一真
⟪見るということ⟫と⟪のこす/のこされるということ⟫について

沖縄愛楽園交流会館 小原一真写真展関連企画

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2024年9月1日(日)14時-

場所 沖縄愛楽園交流会館

住所 沖縄県名護市済井出1192

問い合わせ 0980-52-8453

イベントの参加は下記リンクからお申し込み下さい。当日は対面とオンライン配信を予定しております。

​イベント申し込みフォーム

現在、沖縄愛楽園交流会館で開催中の小原一真写真展では、ハンセン病患者、回復者、その家族の個人史に焦点を当てた写真記録を展示、来る9月1日(日)には第2回目トークイベントのゲストとしてコンテンツ・レーベル黒鳥社を率いる若林恵氏をお招きします。

災禍の中で見えずらくなっていく人々の表現をジャーナリズムとアートの境界を横断しながら模索してきた小原は、イギリスの大学院在学中に社会課題に対する多様な写真表現・思想に触発されてきました。その中で大きな影響を受けた一人が美術批評家・小説家のジョン・バージャーでした。没後もなお、ヨーロッパをはじめ世界中の表現者たちに多大な影響を与え続けているバージャーですが、今年5月には、日本語未翻訳作品「第七の男」が黒鳥社より翻訳・出版されました。

「誰かが下した選択を理解するためには、例えば、彼の前に立ちはだかり撥ねのけたかもしれない、失われた選択肢に想いを馳せねばならない。食うに困らぬ者は、食うに困る者の選択を理解することが出来ない。他者の経験をどんなに不器用なやり方であっても掴み取るためには、自分の世界を解体し組み立て直さねばならない。」
『第七の男』ジョンバー・ジャー著/ジョン・モア 写真 | 金聖源/若林恵 翻訳(黒鳥社)より引用

著書の翻訳も行った黒鳥社の若林氏とともに他者を記録し、のこすことについて縦横無尽に思索を巡らせて行きたいと思います。「見る」とはどういう行為なのか。それをどのように「のこす」のか。
記録が「のこされれる」とはどういうことなのか。

トークでは、今年小原が展示参加してきたヨーロッパ最大規模の現代美術館、ピナコテーク・デア・モデルネ(ミュンヘン)でのメディアアート展示やアルル国際写真祭などの模様もお伝えします。

イベントの参加は下記リンクからお申し込み下さい。当日は対面とオンライン配信を予定しております。

​イベント申し込みフォーム

 



若林 恵 (Kei Wakabayashi)
黒鳥社/WORKSIGHTコンテンツディレクター。平凡社『月刊太陽』編集部を経て2000年にフリー編集者として独立。2012年に『WIRED』日本版編集長就任、2017年退任。2018年、黒鳥社設立。著書に『さよなら未来』(岩波書店・2018年4月刊行)、宇野重規との共著に『実験の民主主義:トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ』(中公新書・2023年10月)など。「こんにちは未来」「〈働くこと〉の人類学」「音読ブラックスワン」などのポッドキャストの企画制作でも知られる。

黒鳥社ウェブサイト

小原 一真 (Kazuma Obara)
写真家。ロンドン芸術大学大学院フォトジャーナリスト修士課程修了。自然災害、核、戦争、パンデミック等をテーマに災禍の中で見えずらくなっていく個人に焦点を当てたプロジェクトを国内外で展開している。著書に『Reset』(Larsmuller Publishers・スイス・2012)、『Silent Hisotries』(Editorial RM・メキシコ・2015)、『Exposure』(同左・2017)など。2020年より米ナショナルジオグラフィック協会より助成を得て、コロナ病棟の看取りの聞き取りを始める。2023年には富士フイルムより助成を得て、ハンセン病に関する取り組みを開始する。写真はアルル国際写真祭、京都国際写真祭をはじめ国内外で展示される他、世界報道写真賞など受賞多数。

写真展リンク

「こうやって曇った雨の天気だけれども、昔と変わらないのは波の音ですね。向かいの連山を見ていると私の小さい頃や女房と一緒にここで写真を撮った時のことがよみがえってきます。女房はハンセン病に対しての偏見が大変な差別の時代に私のことを理解し、愛してくれた。そういう彼女に私自身が人生の最後にどうやって答えたらいいのか。」

​会場 沖縄愛楽園交流会館2階

開館 10:00-17:00(最終入館は16:30まで) | 入館無料 

休館日 月曜日・祝日(7月15日、9月22・23日は開館) 

住所 沖縄県名護市済井出1192 | 問い合わせ 0980-52-8453 

写真 小原 一真(写真家)

主催 沖縄愛楽園自治会

写真展助成 (公財)沖縄県文化振興会 令和6年度文化活動支援助成事業

撮影助成 富士フイルム株式会社(GFX challenge grant program Global Grant Award受賞)

装備品協力 株式会社モンベル(モンベルクラブ・ファンド)   

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「Calvary Island - Tracing the Memory of Humanity」は富士フイルム株式会社GFX Challenge Grant Program 2022のGlobal Grant Awardを受賞し、2023年4月から9月まで取り組んだドキュメンタリー作品です。写真展「海にのぞむ ひとをおもう」では助成期間終了後から2024年5月の期間に撮影した写真を含め、さらに内容を発展させた形で展示を行います。

*ハンセン病は遺伝病ではなく、病原性の極めて弱い慢性の感染症です。現在、日本で生まれ育った人がハンセン病を発症するケースはほとんどなく、途上国の栄養状態や衛生環境が良好ではない地域を中心に年間14万人以上の新規患者が発生しています。不治の病気ではなく現在は適正な治療により1年〜数年で治ると言われています。また、治療した人と接触しても感染することはありません。

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